ED治療薬シアリス詳細
ED治療薬シアリス詳細 | |
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薬剤名 | シアリス |
製薬会社 | イーライリリー社 |
有効成分 | タダラフィル |
薬剤画像 | ![]() |
用量 | 10mg・20mg |
効果が出るまでの時間 | 1時間~2時間 |
効果持続時間 | 30~36時間 |
食事の影響 | 受けにくい |
主な副作用 | 顔の火照り・目の充血・頭痛・動悸・鼻詰まり・視野が青色調に見える |
薬剤の特徴 | バイアグラやレビトラより効果がマイルド。効果が出るまで時間がかかる分、長時間作用特徴 |
デメリット | 服用から効果が出るまで時間がかかる |
シアリス(一般名:タダラフィル tadalafil)
ED |
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- 30~36時間の長時間作用型
- 食事の影響が少ない
- バイアグラ・レビトラよりもややマイルドな効果
- 即効性はない
イーライリリー社から発売されているシアリスは第3のED治療薬で、日本国内では日本新薬が販売を行っています。処方実績はバイアグラ100mg錠に全く及びませんが、シアリスは2013年にバイアグラを抜いて世界シェア第一位になっています。
シアリスはバイアグラ、レビトラとは異なるコンセプトのED治療薬です。3種のED治療薬はPDE-5阻害薬と呼ばれている薬剤で、その中でもシリアスは食事やアルコールの影響を受けにくく、副作用が3種のED治療薬の中でも最も少ないという特長があります。また長時間の持続効果があります。
シアリス処方
シアリス20mg錠が主流
シアリスの製剤は5mg錠・10mg錠・20mg錠があり、通常10mg錠を服用することになっています。ED治療薬としてのシアリスは1日20mgまで服用できますが、シアリスの成分「タダラフィル」は日本でも他疾患の治療薬として承認され1日40mgを服用している方もいます。その安全性の高さにより治療開始当初から20mg錠を服用される方が殆どです。
シアリスの効果
シアリスは食事の影響が少ない
シアリスはバイアグラ・レビトラと異なる大きな特徴を有します。シアリスは副作用が少なく、アルコールの影響を受けづらい薬剤です。そのため、食事のタイミングをあまり気にすることなく服用できます。またシアリス20mg錠は効果の持続が約30~36時間と長時間のため、タイミングが掴めない旅行中の性行為などに非常に有効な薬剤です。海外では「ウィークエンド・ピル」と呼ばれ、金曜日の夜に服用すれば日曜日まで効果が続くことから人気の高い薬剤です。
シアリスの効果が発現する時間は服用から1~2時間後となっており、その後30~36時間効果が続きますが、時間経過とともに効果は減弱していきます。服用3~4時間後が効果のピークになっています。バイアグラ・レビトラと同様にシアリスも性欲増進や性感染症予防効果はありません。
シアリスの飲み方・服用方法
シアリスは前もって服用するED治療薬
バイアグラ・レビトラと比べ、シアリスの効果は発現するまでに1~2時間とやや時間がかかります。また効果発現時間にも個人差があり、急いで服用しなければいけない場合は、服用後30~60分程度で効果を発揮するバイアグラの方がよいでしょう。
最も即効性のあるED治療薬はアバナフィル(ステンドラ)です。またウデナフィル(ザイデナ)は服用後30~60分で効果を発揮し12~24時間効果を発揮します。ウデナフィルはバイアグラとシアリスをあわせたようなED治療薬で「即効型のシアリス」といえます。
また注意点としてはシアリスは食事・アルコールの影響をもっとも受けにくいED治療薬ですが、まったく影響を受けないというわけではありません。ED治療薬は空腹時の服用が原則となっており食前にあらかじめ服用するのがおすすめです。どうしても時間が合わない場合は食後の服用が可能ですが、その場合食事は軽めで腹7分目程度におさえてください。その際、消化を待つために最低でも食後2~3時間は待つ必要があるのですが、消化具合によっては効果が減退する可能性もあります。
シアリスの副作用
一時的なものでアルコール摂取時に似ています。
シアリス20mg錠を服用しても70%以上の方に副作用は見られません。ED治療薬の副作用はすべて共通していますが、アルコール摂取時の症状と似ています。アルコール摂取してしばらくすると火照りが見られるように、シアリスを摂取してしばらくすると火照り感が見られます。アルコールが代謝されていくと火照り感がなくなるようにシアリスの火照りも自然に消失します。
シアリスの副作用の主なものはバイアグラ・レビトラと同様に頭痛、動悸、顔の火照り感、目の充血、鼻づまりなどがあり、それらの症状は自然と収まってきますので過剰な心配は不要です。また3種のED治療薬の中でも一番副作用がでにくいといわれている薬剤です。シアリス服用によって頭痛の症状が出て心配の方はロキソニンなどの頭痛薬を併用してください。ロキソニンはユナイテッドクリニック京都四条烏丸院でもご用意しております。
シアリスとアドシルカ・ザルティアの違い
成分はすべて同じ・用量が違う
シアリスと同じ有効成分タダラフィルを持つ薬剤が他にも存在します。1つ目は「アドシルカ」という商品名の薬剤で肺動脈性肺高血圧症(難病指定疾患)の治療薬として承認されているものです。アドシルカの用法用量は通常「成人には1日1回タダラフィルとして40mgを経口投与」となっています。2つ目は「ザルティア」という商品名の薬剤で前立腺肥大の治療薬として承認されています。2014年4月17日に国内で2.5mg錠と5mg錠の2種類が発売が開始されています。1日1回タダラフィルとして5mgを経口投与することによって前立腺肥大による尿道の圧迫を緩和させ排尿障害や残尿感を改善する効果があります。上記のようにタダラフィルは「勃起不全」「肺動脈性肺高血圧症」「前立腺肥大症」の各適応ごとに3つの製品名を持つ成分です。
シアリスを服用してはいけない方(禁忌・併用禁忌)
禁忌・併用禁忌薬はレビトラほどシアリスは多くありません。以下の項目に該当される方はシアリス錠の服用はできません。
- 硝酸薬あるいは一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸剤アミル、硝酸イソソルビド等)を投与中の患者
- 脳梗塞・脳出血や心筋梗塞の既住歴が6カ月以内にある患者。
- 心血管系障害を有するなどの性行為が不適当と考えられる患者。
- 本剤の成分に対して過敏症の既住がある患者。
- 重度の肝障害のある患者。
- 低血圧の患者(血圧90/50mmHg以下)又は治療による管理がなされていない高血圧の患者(安静時収縮期血圧170mmHg以上または安静時収縮期100mmHg以上)
- 網膜色素変性症患者(網膜色素変性症の患者にホスホジエステラーゼの遺伝的障害をもつ症例が少数認められる)
- 塩酸アミダオン(経口剤)を投与中の患者。
人工透析中でシアリスの服用は可能ですが効果の著しい増強が知られており、低用量から服用することをお勧めしています。禁忌薬や副作用などの御不明な点や、御心配な方は遠慮せず気軽に医師に御相談ください。
医療機関以外での薬剤の入手について
シアリスなどのED治療薬は、医療機関での処方を受ける以外にも入手手段があります。代表的なものがインターネット上の通販サイトや個人輸入代行サイトになりますが、こういった手段の利用はあまりお勧めできません。最も大きな理由として安全性確保の難しさがあり、製薬会社の行った調査において、インターネット上に流通している薬剤のうち、半数を超える6割近くが製薬会社が製造したものとは全く異なる偽物や偽造品であることが判明しています。さらに、その偽物の中に人体に有害な成分が含まれており、健康に悪影響を及ぼす粗悪品が紛れている可能性も否定できません。ED治療薬の処方をご希望するのであれば、確実に正規の薬剤が処方される病院やクリニックにて、医師の診断を受けることを推奨します。